きもののお話

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きもののお手入れ「汚れたら、傷んだら」

大事なきものは長持ちさせたいもの。着物は代々受け継がせる事ができるぐらい、お手入れをきちんとしたらとても長持ちする物です。 皆さんがきものを着る上で一番気になる、きものを「汚さないために、傷めないために」「汚れたら、傷んだら」について、きもの一筋100年の柴田衣料店が、きものの保存方法とお手入れの仕方をご紹介します。

汚れたら、傷んだら

出先での応急処置

  • まずティッシュペーパーか乾いた布で、汚れをすいとる。
  • 汚れた布の下に乾いたきれいな布をあて、かたく絞ったタオルでたたくようにして、汚れを下の布に写す。

帰宅したら

  • 上記2と同じ作業を根気よく繰り返す。なるべく早く行うのがポイント。
  • シミが目立たなくなったら、乾いたタオルを上から押し当て、残った水分をとり、手のひらのぬくもりでかわかす。
    ※シミの種類によっては、洗剤溶液・アルコール・ベンジン・3%アンモニア溶液が効果的。
    しかし慣れない場合は、輪ジミを使ったりこじらせる元となる。

きものの汚れの処理法

  方法 用途
シミ抜き シミ抜き 水・溶剤・薬品などを用いて、集中した汚れを落とす ●汚れが狭い部分に集中している場合
再生加工 再生加工 一部に色さし、色かえをする ●シミ跡のあるもの
●色柄のパッとしないもの
●寸法変更により柄の合わせなくなったもの
染めかえ 染めかえ 色抜きしたあと、新たに染め加工する ●全体に黄ばんだり色あせたもの
●色柄の古びたもの
●年齢・趣向に合わなくなったもの

シミの性質と対処方法

シミは早い程おちやすく、遅い程おちにくくなります。何によるシミなのかがはっきりしていて、新しいものならば落とすのは容易ですが、実際には本人にも「いつ、どうして」できたのか分からないことが多いと思います。

シミは古くなると落としにくくなり、染め色が損なわれて色かけ、色直しが必要な場合も出てくきます。また除去方法の選択を間違ったために落ちにくくなる場合もありますので、対処は慎重に行いましょう。

  用途 方法 用途
水溶性 水に溶ける 食物、酒類 溶かして他の布に移し取る
油溶性 石油系溶剤に溶ける 機械油、アイシャドー
上記2つが
変化した物
水にも石油系溶剤にも溶けない 血液・汗等が古くなって変質したもの 漂白剤などを使い、化学的に水溶性または油溶性のものに変化させる

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